どんぐり民話館

Summary
民話、神話、SF、ミステリー等の語り口で、さまざまな人生の喜怒哀楽をみせてくれる31編。 ショートショート一〇〇一編記念の作品集。
引き抜かれたカカシのあとに生えた草の葉っぱ、雲母のようにキラキラ輝く竜のウロコ、字の書かれた小さな石ころ――。奇妙な由来を経たものたちが収められているという、どんぐり民話館。都会から来た一人の青年は、そこへ行きたいと切望するが……。
いつまでも語りつがれる民話のような味わいで、さまざまな人生の喜怒哀楽を描く31編。ショートショート1001編達成時に刊行した記念作品集!
目次
親切
お寺の伝説
王さま
事件の発生
こころよい人生
小さなお堂
酒の上の会話
秘密
なにか異様な
ふしぎな犬
出現
双眼鏡
音色
永遠の青春
影絵
さもないと
指紋の方程式
来訪者たち
ある人生
領主の館
花
征服の方法
旅の人
手段
青年とお城
ケヤキの木
神殿
行事
つきあい
応対
どんぐり民話館
あとがき
星新一 (1926-1997)
東京生れ。東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショートショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している。著書に『ボッコちゃん』『悪魔のいる天国』『マイ国家』『ノックの音が』など多数。